COLUMN

  1. TOP>
  2. COLUMN>
  3. 余熱乾燥プラスαの動向

column011余熱乾燥プラスαの動向

CATEGORY ビルトイン機器

余熱乾燥プラスαの動向

ここ数年、輸入食器洗い機の動向として従来の余熱乾燥に加え、各社様々な工夫がなされてきています。

余熱乾燥とは、最終すすぎ工程で熱めのお湯を使うことにより、そのお湯の余熱で水分が蒸発して洗った食器が乾燥していく乾燥方法を言います。当然ですがお湯の温度が低いプログラムだと洗い上がりは水滴が食器等に付き、布巾等で拭かなければならないことになります。

元々、輸入食器洗い機は日本製の「食器洗い乾燥機」と同じではありません。日本製の食器洗い乾燥機は洗浄コースの後、ヒーターで温められた温風を庫内に送り、食器を乾燥させます。輸入食器洗い機は、節水と節電の必要性から開発され、広まりました。「洗浄」第一で「乾燥」は二の次という発想です。

それがASKOの「強制給気強制排出」機能の搭載が評判を呼んだことや、実際にプログラムが終了してから扉を少し開けて蒸気を逃す使用者が多いことに各メーカー側も注目し始めました。

Mieleはプログラム終了時に扉が自動的に少しだけ開く「オートオープン」機能を搭載。

AEGも同じく「エアドライ」と名付けたオートオープン機能を搭載。

GAGGENAUは湿度が上がると熱をもつ「沸石」である「ゼオライト」を庫内に設置した「ゼオライトテクノロジー」を搭載。

BOSCHもゼオライトを用いた「ゼオライトドライ」を搭載。BOSCHは世界的に「BOSCH・GAGGENAU・Siemens グループ」傘下企業であるので、製造ラインがGAGGENAUと同じということからも同じ乾燥方法なのです。

そんな「乾燥効率競争」の中にあっても、「リンス」と呼ばれるクエン酸主成分の乾燥促進剤を併用することにより、乾燥状態は格段と向上します。クエン酸は水滴の表面張力を緩くし、水滴を吹き飛ばします。また庫内に水のカルキ成分を付着させにくくさせます。

「エコ」の観点と「食器を大切に守る為にもヒーター温風を使わない」余熱乾燥の主軸はそのまま。

プラスαの工夫により、各社お客様のニーズに応えようとしています。